【ジャズ】
私たちがブラック・ミュージックと呼ぶ音楽の「黒さ」を、音楽家の肌の色以外のものに還元しようとする時、そこには何が残るのだろうか。 本書が見出すのは、アメリカ黒人固有の経験からもたらされる「ブルース」という感覚である。「黒人の魂の深み」という…
音楽を「深く聴く」とは、どんなことだろうか。あるいは、音楽の「意味」とはなんだろうか。そんな大きな問いに真正面から答える代わりに、私はこの本の存在を挙げたい。短編までくまなく読んでいる、というレベルの読者ではないが、それでも言わせてもらう…
洋楽ロックやらヒップホップのアルバムなら100枚か200枚は聴いたはずだが、ジャズとなるとそうはいかない。ノラ・ジョーンズまで含めていいならようやく10枚とか20枚とか、せいぜいそんなところだろう。愛聴盤を訊かれれば、無防備なまま『ゲッツ/ジルベルト…