Trash and No Star

本、時々映画、まれに音楽。沖縄、フェミニズム、アメリカ黒人史などを中心に。

〔早川書房〕

レイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』書評|不器用で、ひねくれていて、感傷的な男たち

これは本当にハードボイルド小説なのだろうか。通しで読むのはこれで3度目になるのだが、硬派な汗臭さよりもセンチメンタリズムが勝っていて、すっかり戸惑ってしまった。 もちろん、本作はハードボイルド小説の代表的作品である。私立探偵、フィリップ・マ…

『反逆の神話〔新版〕──「反体制」はカネになる』書評|カウンターカルチャー自省録

オルタナティブの追求を諦め、カウンターカルチャー的な思考を卒業し、大衆と和解せよ。そして本当の意味で、社会を変えよ。これが本書に込められたメッセージである。他には何もない。「カウンターカルチャーとは単なる現実逃避である」というのが、本書の…