Trash and No Star

本、時々映画、まれに音楽。沖縄、フェミニズム、アメリカ黒人史などを中心に。

Awich

戦争と沖縄――あるいは「ひめゆり」の詩を聴きながら

ここ最近、沖縄戦、特にひめゆり学徒隊関係の本を何冊かまとめて読んだ。 その感想はブログにも毎回アップしてきたが、客観的に見れば、私の書いた文章はどれもベタで、情緒的に過ぎたかもしれない。個人の体験に没入するあまり、フォーカスすべき構造的な問…

Awich『Queendom』音楽評|ラッパーと地元(沖縄篇②)

「This is my revenge」と、2020年のミニ・アルバム『Partition』からの再録でもある「Revenge」で、Awichは何度も繰り返している。躊躇いを感じる、というほどではないが、冒頭の3曲で強調されたアルバム全体の挑発的なトーンと比べると随分と控えめな発声…