Trash and No Star

本、時々映画、まれに音楽。沖縄、フェミニズム、アメリカ黒人史などを中心に。

2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

村上春樹『職業としての小説家』書評|「創作」をいったん「作業」にすること

ただ通り過ぎていく時間、取り返しのつかない甘い夏の夢、それをただ眺めていることしかできない無口な少年、ビールと煙草、冷たいワイン、古臭いアメリカン・ポップス、そして微かな予感――。村上春樹のすべてが詰まったデビュー作、『風の歌を聴け』を久し…

S.マーフィ重松『アメラジアンの子供たち』書評|それでも一緒くたにできないもの

アメリカ系沖縄人を含む、「アメラジアン(AmerAsian)」を象徴的に語らないこと。というかそれ以前に、彼ら・彼女らの存在や、経験を、一緒くたにしないこと。と同時に、「アジア国籍を持つ母親」と「アメリカ国籍を持つ父親(多くの場合、軍関係者)」との…

書評ブログのおすすめ音楽紹介(Best of 2023:お気に入りの洋楽ポップス10曲)

このブログも地味ながらなんとか3周年まできたわけで、たまには息抜きというか、年末感のある軽い更新もいいかなと思い、Twitterとかでは定番の、「Best of 2023」的な企画をやってみようかと思います。何をどこまでまとめるかは全然決めてないけど、まずは…