Trash and No Star

本、時々映画、まれに音楽。沖縄、フェミニズム、アメリカ黒人史などを中心に。

東浩紀

東浩紀『ゲンロン戦記』書評|哲学者とエクセル(もしくは、今すぐには変わらない世界のために)

どこで東浩紀とはぐれてしまったのだろう、と思い返しながら読んでいたら、答えが書いてあった。『福島第一原発観光地化計画』だ。 夢から醒めたように、私はその本を買わなかった。表紙の過剰なポップさに馴染めなかったのだ。この10年を振り返った本書の中…

東浩紀・宮台真司『父として考える』書評|むずむずの先こそが読みたかった

そろそろ卒業かなー、などと思いつつ、『思想地図』の「vol.4」の見納めをしていたら、「父として考える」という対談原稿が目に留まった。語り手は東浩紀と宮台真司。説明無用のビッグネーム二人が、 育児をネタにあれこれ語っている。 好評だったらしく、新…