Trash and No Star

本、時々映画、まれに音楽。沖縄、フェミニズム、アメリカ黒人史などを中心に。

〔ニライ社〕

宮良ルリ『私のひめゆり戦記』書評|同じ負けるんだったら、米軍が沖縄に上陸しないうちに負ければよかったのに

皇室で読み継がれていることでも有名な一冊。著者は、米軍にガス弾を放り込まれ、ひめゆり学徒隊だけでも何十人もの犠牲者を出したことで知られる第三外科壕からの生還者である。その体験を書きものとして残すまでに40年もの歳月を要した。その途方もない時…