The Bookend

本、時々映画、まれに音楽。沖縄、フェミニズム、アメリカ黒人史などを中心に。

〔三一書房〕

森崎和江『まっくら』書評|生きてても生きてないのと一緒

焼き尽くされた詩の残骸のような、「はじめに」から圧倒される。「ママ、かえろう」という娘の手を握り、まだ小さい息子をおんぶしながら、女は炭坑の町を見つめている。ニッポンへの、近代への、男への、そして女である自分への憎悪を何とかこらえながら。…